この前の休みに丸一年ぶり家に実家に帰ってみた。
電話やメールのやりとりは頻繁にしていたので
久し振りという感覚はあまりなかったが、
実家の犬が物凄く歓迎してくれたのは不覚にもじんと来てしまった。
とはいえ、実家に帰ってもやることは普段と変わらない。
むしろ仕事を持ち込んでいない分、
学生時代の夏休みにでも帰ってきてしまったみたいに、
普段以上に何もせず過ごしてしまった。
帰り際、仕事の準備をしていた父が
「シャネツ塗料も考えてみるかな」と呟いていた。
そのときは普通に聞き流していたけれど、
何故か「シャネツ」という妙な響きのワードが
頭に残ってしょうがなかったので、
家に帰ってからネットで調べてみることにした。
「シャネツ」とは「遮熱」のことで、
父が言っていたのは「遮熱塗料」のことだったらしい。
たぶん父が買おうとしていたのは、
職場の工場の屋根に塗って加熱を抑える遮熱塗料だったのだろう。
そういえば、昔から夏は職場が暑くてたまらないと
言っていたような気がする。
調べてみた限りだと遮熱塗料を塗るだけで
屋根の温度が十度は下がるとか何とか。
それだけ温度が下がるなら工場の中もきっと涼しくなるんだろう。
思い返せば、自分がまだ気楽な学生だった頃から、
父は暑い工場を切り盛りしてきた。
親孝行というほどじゃないが恩返しの一つでもと思って、
遮熱塗装の施工をやっている会社のサイトを調べてみて、
すぐにウィンドウを閉じた。
自分の財布には荷が重すぎる。
恩返しは別の方法でやることに決めた。
省エネにもなると遮熱、断熱塗料は結構話題を集めている
ようなんですけどね。
